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前橋駅2分の自家源泉|まえばし駅前天然温泉ゆ〜ゆ

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前橋駅を出て、2分歩いたところに天然温泉がある。

正直、最初はなめていた。駅前のビルに「天然温泉」と看板が出ていても、循環の沸かし湯だろうと思い込んでいたのだ。ところが浴室で湯口に手を入れた瞬間、その先入観は引っ込んだ。しっかり熱く、かすかに金気のあるお湯が、絶え間なく注がれていた。

「まえばし駅前天然温泉ゆ〜ゆ」(「ゆーゆ」「ゆうゆ」とも書かれる/読み:まえばしえきまえてんねんおんせん ゆーゆ)は、自家源泉「くりまの湯」を持つ日帰り温泉施設だ。群馬の温泉といえば山奥を想像しがちだが、ここは前橋の市街地ど真ん中。電車でも車でも気軽に立ち寄れる。

まえばし駅前天然温泉ゆ〜ゆ 外観
前橋駅前のビル一角にある「天然温泉」の入口

ゆ〜ゆのお湯|ナトリウム-塩化物泉と黒い浮遊物

泉質はナトリウム-塩化物泉(低張性弱アルカリ性高温泉)。泉温は温泉分析書の実測で55.4℃、公式サイトでは57.5℃と記載されている。測定のタイミング差とみられるが、いずれも高温泉(泉温42℃以上)の区分で、源泉そのものはかなり熱い。

気になる湯づかいは、温泉分析書に添えられた温泉法上の掲示にはっきり書かれていた。源泉が55.4℃と高温のため加水あり加温はなし、温度調節のため循環あり、そして入浴剤・消毒剤は不使用毎日温泉を入れ替えて清掃、とのこと。施設は別の掲示で「かけ流し方式」ともうたっている。厳密な純かけ流しというより加水と循環を併用する運用だが、消毒剤を使わず毎日新しい湯に入れ替えているぶん、塩素くささのない湯を駅前で味わえるのはありがたい。

薄黄土色のお湯と浮遊物
薄い黄土色の湯。陽光の下で浮遊物が見えた

私の目には、お湯は薄い黄土色に見えた。鉄の匂いはほとんど感じない。おもしろかったのは露天風呂で、陽の光の中に黒っぽい粒や黄土色の浮遊物がふわりと舞っていたことだ。これが何かというと——温泉分析書にも「僅かに黒色の沈殿物有り」と明記されており、私が見た浮遊物とちょうど符合した。源泉由来の成分とみられる。透明ピカピカの湯より、こういう「生きている証拠」が浮いている湯のほうが、私は好きだ。

公式サイトによれば、この湯は熱海・伊香保・南紀白浜と同じ系統の泉質だという(館内の説明パネルでは熱海・熱川・白浜・片山津・指宿が挙げられていた)。群馬の人間としてうれしいのは、あの伊香保と同じ塩化物泉系のお湯が、前橋の駅前でこんこんと湧いていることだ。山奥の名湯まで行かなくても、駅前でその系統に触れられる。

ゆ〜ゆの温泉分析書
館内に掲示された温泉分析書(源泉「くりまの湯」)

ナトリウム-塩化物泉は療養泉にあたる。分析書に記載の泉質別適応症には、冷え性・末梢循環障害・きりきずなどが挙げられている(環境省の鉱泉分析法指針に基づく区分)。もちろん適応症は万人に効くという意味ではなく、体調や持病によっては入浴を控えたほうがよい場合もある(一般的禁忌症も分析書に掲示されている)。塩化物泉は「温まりの湯」とも呼ばれ、湯上がり後の保温感が語られることが多い。実際、湯から上がってもしばらくは体の芯がぽかぽかと温かいままだった。肌に付いた塩分が汗の蒸発を抑えるためとも言われるが、機序には諸説あるようだ。理屈はさておき、温まりの持続は体感としてはっきりあった。

浴場の構成と設備

内湯(大浴場)

広い窓に面した大浴槽が中心で、開放感がある。おもしろいのは湯温の作りで、湯口に近いエリアは41℃ほど、そこから離れるほどぬるくなっていく。熱い湯が得意でない日は壁際のぬるいゾーンへ、しっかり温まりたい日は湯口の近くへ——自分で居場所を選べる。長湯したい私には合っていた。

訪れたのは土曜の開店直後で、浴場は貸切に近い静けさだった。

ゆ〜ゆの内湯 大浴場
窓に面した内湯。湯口から離れるほどぬるくなる

露天風呂とサウナ後の外気浴

正直、この施設でいちばん長居したのは露天風呂だ。広さこそコンパクトだが、外気に当たりながら入れて、しかもテレビまで見られる。脇には外気浴用の椅子も置かれている。

じつはこの施設、私はサウナ目当てで通っている。サウナ室は25人ほど入れる広さがあり、土曜の午前中は他のサウナ施設に比べても空いていることが多い。ゆっくり整いたい日に重宝している。

私はもともと、サウナそのものより、そのあと外気で火照りを抜く時間のほうが好きだ。ドライサウナは攻めてくるような高温ではなく、じっくり蒸されるマイルドな熱さ。水風呂は体感で20℃ほどと、キンと締めるより穏やかに冷ませるタイプだった(スチームサウナのほうは今回入っていない)。サウナ→水風呂→露天脇の椅子で外気浴、という流れが屋外で完結するのがいい。駅前のビルの一角とは思えないほど、ゆっくり外気を浴びられた。露天の湯にも、陽光の下で例の浮遊物がよく見えた。

なお別料金で岩盤浴もある(50分900円・25分550円、11:30〜・小学生以下は不可)。今回は利用していないが、湯とセットでゆっくりしたい人には選択肢になりそうだ。

ゆ〜ゆの露天風呂
コンパクトな露天風呂。脇に外気浴用の椅子

ロビー・売店・食事処

脱衣所を出るとロビーに売店があり、飲料やお土産のほか衣類まで扱っている。うれしいのは、湯上がりに無料の水やお茶が用意されていることだ。火照った体に染みた。

食事処もあるので、ひと風呂浴びてそのまま食事、という過ごし方もできる。小学生は350円、幼児は無料と子ども料金も手ごろで、家族連れでも使いやすい施設だと思う。

アクセス・料金

前橋駅から徒歩2分。電車で来ても駅からほぼ濡れずにたどり着けるし、駐車場も約100台分あるので車でも問題ない。支払いはカードやPayPay、交通系ICなど、ほとんどのキャッシュレス決済が使えた。現金を用意していなくても困らない。

料金は大人で平日900円、土・日・祝が1,000円(いずれも入湯税込み)。訪れた土曜日も1,000円を支払った。小学生は終日350円、幼児は無料。年末年始やお盆などの特定日も、土日祝と同じ1,000円だ。

衛生面では、公開されている浴槽水検査(男子風呂・2026年3月13日採取)でレジオネラ属菌・大腸菌ともに不検出だった。循環式の大型施設が増えるなか、こうした検査結果がきちんと掲示されているのは、素直に安心できる。

前橋で電車待ちの1〜2時間が空いたとき、山奥まで足を延ばさずに自家源泉の湯に触れられる。島根や大分の鄙びた湯を巡ってきた身からすると、「街中にこれがある」というのは、群馬のちょっとした贅沢だと思う。

車で前橋まで来た日は、純水洗車ができる新前橋のSPLASH’N’GO!と温泉のはしごも気持ちいい。同じ塩化物系の湯をじっくり味わいたいなら、伊香保の露天風呂もおすすめだ。泉質と効能の関係は、温泉の効能はどこまで本当かという記事に科学的根拠とあわせてまとめている。

よくある質問(FAQ)

Q. ゆ〜ゆにサウナはある?
A. ドライサウナ・スチームサウナ・水風呂がそろっています。水風呂は体感で20℃ほど。露天脇に外気浴用の椅子もあり、サウナ後の外気浴まで屋外で完結します。別料金で岩盤浴もあります。

Q. 駐車場はある?
A. 約100台分あります。前橋駅前ですが車でのアクセスにも困りません。

Q. 下駄箱やロッカーにお金は必要?
A. 下駄箱は100円リターン式(鍵を戻すと100円も戻ります)。脱衣所のロッカーは、100円が必要なものと無料のものがあります。念のため100円玉を用意しておくと安心です。

Q. 泉質は?かけ流し?消毒は?
A. 自家源泉「くりまの湯」のナトリウム-塩化物泉(療養泉)です。温泉法上の掲示によると、源泉が高温のため加水あり・加温なし・温度調節のため循環あり、入浴剤と消毒剤は不使用で、毎日全換水・清掃。施設は「かけ流し方式」ともうたっています。塩素消毒をしていないぶん、湯のにおいはおだやかです。

Q. 家族連れでも大丈夫?
A. 子ども料金(小学生350円・幼児無料)があり、食事処や休憩スペースもそろっているので、家族連れでも過ごしやすい施設です。

Q. 支払い方法は?キャッシュレスは使える?
A. カードやPayPay、交通系ICなど、ほとんどのキャッシュレス決済が使えました。最新の対応状況は公式サイトでご確認ください。

基本情報

施設名まえばし駅前天然温泉ゆ〜ゆ(ゆーゆ/ゆうゆ)
住所前橋市表町2-10-31
アクセスJR前橋駅・両毛線 徒歩2分/駐車場あり(約100台)
営業時間10:00〜22:00
料金大人 平日900円/土日祝・特定日1,000円(入湯税込)・小学生350円・幼児無料・岩盤浴別料金
泉質ナトリウム-塩化物泉(低張性弱アルカリ性高温泉)・源泉「くりまの湯」
湯づかい加水あり・加温なし・循環あり(温度調節)・消毒剤不使用・毎日全換水(温泉法掲示より)
設備内湯・露天風呂・サウナ(約25人)・スチームサウナ・水風呂・岩盤浴(別料金)・食事処・売店
支払いカード・PayPay・交通系ICなど、ほとんどのキャッシュレス決済が可
電話027-224-0111
公式サイトyuyuspa.com

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