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龍洞(みなかみ)日帰り入浴|18の貸切露天を札1枚で独湯

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大龍(大露天風呂)の龍の湯口。口元には白い析出がびっしり付き、源泉が絶えず落ちる
大龍(大露天風呂)の龍の湯口。口元には白い析出がびっしり付き、源泉が絶えず落ちる

土曜の午後3時、みなかみ町のいちばん奥、湯の小屋温泉の「龍洞(りゅうどう)」に日帰りで入ってきた。敷地に散らばる18の貸切露天風呂を、木札を1枚掛けるだけで独り占めできる宿だ。予約なし、追加料金なし。私は受付から1時間半で3つの湯とサウナに入って帰った。

  • 日帰りは受付10時〜18時、受付から4時間まで。大人2,500円にフェイスタオルとフリードリンクが付く
  • 貸切の仕組みは「札置場から札を取る→風呂の入口に掛ける→内鍵」。空いている風呂は札を見れば分かる
  • 湯は無色透明・無臭で肌ざわりが滑らか。令和5年の分析書は単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)pH8.1・源泉78.1℃
  • 公式は「100%源泉かけ流し」。ただし加水・加温・循環・消毒の4項目掲示は館内で見つけられなかったので、この記事では私が見た事実だけを書く

料金・受付時間は2026年9月時点(現地掲示と公式サイトより)。

基本データ

項目内容
施設名源泉掛流しの湯めぐりテーマパーク 龍洞(りゅうどう)/旅館龍洞
所在地群馬県利根郡みなかみ町藤原6192(湯の小屋温泉)
アクセス関越道 水上ICから国道291号・県道63号で約23km・約40分(公式)。水上駅から路線バス「湯ノ小屋」終点 徒歩約2分
日帰り受付10:00〜18:00・受付から4時間まで(最終退場19:30)。混雑時は入場制限・繰り上げ終了あり。※町観光協会サイトに土曜・年末年始・GW・お盆の短縮(10:00〜13:00)と「宿泊客が多い日は告知なく短縮」の記載あり=休日は要電話(本文参照)
料金大人(中学生以上)2,500円・子供(小学生以下)1,500円。フェイスタオル・フリードリンク付。バスタオル貸出300円・浴衣400円(税込・2026年9月時点)
支払いクレジットカード可(私はカードで支払った)。受付にAirPAYの掲示(クレジット各社・交通系IC・PayPay等のQR決済)。MINAKAMI HEART Pay(電子版HEART TICKET)のQRあり
風呂貸切露天18カ所(うち⑱渓龍は札を遊湯館で借りる・冬季は閉鎖の場合あり)。日帰りはこの18カ所が対象。露天ではシャンプー・ボディソープ不可。日帰りで確実に体を洗えるのは⑯楽龍(内風呂付)。パンフには各内湯・遊湯館の共同浴場も案内されているが、日帰り客が使えるかは未確認
泉質単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)・pH8.1・源泉78.1℃(令和5年6月分析・湯の小屋温泉1号泉)
湯使い公式サイト「豊富な湯量により、敷地内すべての露天風呂に100%源泉かけ流し天然温泉を供給しており」。加水・加温・循環・消毒の掲示は現地で未確認
公式https://www.ryuudou.com/ TEL 0278-75-2086

龍洞とは|湯の小屋温泉の最奥、18の「洞(ほら)」で龍のかたちをつくる宿

県道63号沿いの外観。「源泉掛流しの湯めぐりテーマパーク」の看板と屋内駐車場
県道63号沿いの外観。「源泉掛流しの湯めぐりテーマパーク」の看板と屋内駐車場

龍洞は水上温泉郷の最奥、群馬県で最北の温泉地・湯の小屋温泉にある旅館だ。県道63号の脇に「日帰り入浴歓迎」の看板が立ち、砂利の駐車場の奥に長い平屋の本館が横たわる。公式サイトは標高800mの秘境と謳う。空は晴れて、山の緑が濃い。

館内でもらうパンフレットに沿革が載っている。藤原地区は平家の落人伝説と龍伝説が伝わる土地で、初代社長が戦後、自噴していた温泉を整備して近隣の家々に供給したのが始まり。昭和50年代に日帰り温泉を開き、奈良俣ダムの建設に携わる人たちで賑わったという。当初は大龍・川龍の2カ所だった風呂が増え続け、今は貸切露天18・内湯6・共同浴場2・部屋付き8で計34カ所。建物群を上から見ると龍のシルエットが浮かぶ、と書いてある。

18の露天はそれぞれ「大龍」「川龍」「木龍」と龍の名を持ち、宿はこれを「洞(ほら)」と呼ぶ。マップの見出しには「龍洞はそれぞれの風情を持つ十八の洞(ほら)(貸切温泉)により全体で龍を形作っています」とある。テーマパークという言い方は大げさに聞こえるが、湯めぐりマップを片手に敷地を歩くと、その言葉のほうがしっくりくる。

日帰りの流れ|受付から4時間、札を取って風呂へ

フロントの日帰り入浴案内。受付10:00〜18:00・受付から4時間・大人2,500円
フロントの日帰り入浴案内。受付10:00〜18:00・受付から4時間・大人2,500円

本館のフロントで日帰りを申し出てカードで支払い、フェイスタオルと湯めぐりマップを受け取る。案内の掲示は「受付時間10:00〜18:00 ※受付から4時間までのご利用(最終退場時間19:30)」。料金にはフェイスタオルとフリードリンクが含まれ、バスタオルと浴衣は貸出で別料金だ。

ここでひとつ。みなかみ町観光協会のサイトには「土曜日・年末年始・GW・お盆などは10:00〜13:00(最終退場14:00)」「宿泊のお客様が多い日は告知等なしに時間短縮になります」と書かれている。私が行ったのは土曜の15時で、掲示も公式サイトも「18時まで」、受付でも何も言われなかった。短縮される日があるのは事実らしいので、休日に行くなら電話で聞いてから出るのが安全だ。

湯めぐりマップ。東館側に①〜⑩、本館側に⑪〜⑰、遊湯館に⑱の札置場がある
湯めぐりマップ。東館側に①〜⑩、本館側に⑪〜⑰、遊湯館に⑱の札置場がある

貸切の仕組みは単純だ。露天風呂の入口に「貸切札置場」があり、風呂ごとの木札が掛かっている。札が掛かっている風呂は空いている。札を取って風呂の入口の札掛場に掛け、内鍵をして入る。出たら札を元の位置に戻す。札は一札ずつ、と宿は念を押している。

札置場は3カ所に分かれる。東館側の入口に①大龍から⑩星龍までの10枚、本館側に⑪蒸龍から⑰竹龍までの7枚、離れた遊湯館に⑱渓龍の1枚。つまり日帰りの4時間で18カ所をすべて回るには、敷地の端から端まで歩き通す必要がある。

東館の札置場。私が立った15時40分ごろは大龍・川龍・木龍の札が外れていて、黒い「湯張中」の札が1枚
東館の札置場。私が立った15時40分ごろは大龍・川龍・木龍の札が外れていて、黒い「湯張中」の札が1枚

私が東館の札置場に立った15時40分ごろは、大龍・川龍・木龍の3枚が外れていた(=誰かが入っている)。本館側は15時20分すぎに楽龍の1枚が外れ、こちらにも「湯張中」の黒札が1枚。数えると、17枚のうち掛かっていたのは11枚。土曜の午後で、この時間はちょうど宿泊客が5組ほどチェックインしてくる時間帯だった。それでも待った風呂はひとつもない。

公式サイトのQ&Aにはこうある。「客室22室に対して露天風呂が18箇所もありますので、全部埋まることはございません。人気のお風呂は比較的混む傾向がありますが、お湯自体はすべて同じですのでいろんなお風呂をお楽しみ下さい」。湯はどこも同じだと公式が言い切っている。空いている札を取って歩くだけでいい。

入った3湯と、撮っただけの2湯

大龍(大露天風呂)|龍の口から源泉が落ちる、20名以上入れる露天

大龍。木の屋根の下に大きな岩風呂、奥は山の緑。デッキチェアが1脚
大龍。木の屋根の下に大きな岩風呂、奥は山の緑。デッキチェアが1脚

札を取って向かったのは①大龍。マップに「当館で一番大きく20名以上入れる露天風呂。山側に位置するため、鹿や猿を見つけられるかもしれません」と書かれた、宿で最大の露天だ。木の柱と屋根の下に岩組みの湯船が広がり、板塀の外は山の緑。20名サイズの湯船に私ひとり。デッキチェアも私のもの。当ブログでいう独湯率(他客と居合わせず実質貸切で入れる確率)を、貸切という構造がほぼ100%担保する。宿は清掃スタッフが入ることがあると断っているし、あのまとめは湯使いの掲示が条件なので龍洞は載っていないが、他人と居合わせないという意味では最強の仕組みだ。

湯口は龍の石像で、口から源泉が落ちている。ここに目を凝らしてほしい。龍の口元には白い析出がびっしりと付き、下の岩には白と茶の沈着が層になっている。屋根を支える柱の根元も白く縁取られていた。湯が絶えず流れ、乾いては固まる場所にだけできる模様だ。

龍の湯口を横から。口元の白い析出と、岩に流れた茶と黒の沈着
龍の湯口を横から。口元の白い析出と、岩に流れた茶と黒の沈着

湯は無色透明で無臭。手ですくうと滑らかで、泡付きはなかった。体感は42℃くらい。私は温度計を持ち込まなかったので実測値はない。私の定番は、出て、外気に当たって、また入る。ここではデッキチェアがその席になる。

大龍の一角。石灯籠に灯りが入り、岩の間を湯が満たす
大龍の一角。石灯籠に灯りが入り、岩の間を湯が満たす

双龍(二槽風呂)|寝風呂と桶風呂、パイプは白く結晶化

双龍。白い寝風呂と木の桶風呂が並ぶ。簾の向こうは木の根沢川側の緑
双龍。白い寝風呂と木の桶風呂が並ぶ。簾の向こうは木の根沢川側の緑

本館側の⑬双龍は「寝風呂と桶風呂、2種類の露天風呂を楽しめる」小屋。白い寝風呂と、ひとり用の木の桶風呂が並んでいて、簾を上げると外の緑が見える。2つとも自分の湯になる。

双龍の桶風呂の湯口。赤いパイプが白い結晶で覆われ、源泉が注ぐ
双龍の桶風呂の湯口。赤いパイプが白い結晶で覆われ、源泉が注ぐ

見どころは湯口だ。桶に湯を落とす赤い金属パイプが、先端から根元まで白い結晶で覆われている。大龍の龍の口と同じ現象が、ここでは小さなパイプ1本にぎゅっと凝縮されている。源泉の湯がこれだけ流れ続ければ、こうなる。

蒸龍(サウナ付風呂)|120℃表示のサウナと、立石の湯船

蒸龍の湯船。石の縁に立石が並び、奥の壁に「凍結防止の為 お水を止めないで下さい」の札
蒸龍の湯船。石の縁に立石が並び、奥の壁に「凍結防止の為 お水を止めないで下さい」の札

⑪蒸龍はサウナ併設の風呂。石の縁で囲った長方形の湯船の奥に立石が並び、簾越しに川側の緑が見える。マップには「少々ぬるめのお湯」とあるが、私の体感では他の湯と同じ42℃くらいだった。

蒸龍のサウナ室。ひとり分の木のベンチと、石を積んだ電気ストーブ
蒸龍のサウナ室。ひとり分の木のベンチと、石を積んだ電気ストーブ

サウナは小屋の中にひとり用のベンチがある小さな部屋で、石を積んだ電気ストーブが据わっている。壁の温度計は120℃を指していた。体感は80℃に届かない。温度計のほうが盛っている、と思いたい。

蒸龍のサウナの温度計。針は120℃付近
蒸龍のサウナの温度計。針は120℃付近

サウナを出れば、すぐ隣が源泉の湯船だ。この距離感は貸切ならではだ。マップの注記では「サウナの利用可能時間は8時〜23時」。

撮っただけの2湯|泡龍と木龍

⑭泡龍(泡風呂)。石の縁の八角形の湯船と、竹の湯口
⑭泡龍(泡風呂)。石の縁の八角形の湯船と、竹の湯口
⑧木龍(檜風呂)。檜の長方形の湯船、流木の飾り、吊り灯籠
⑧木龍(檜風呂)。檜の長方形の湯船、流木の飾り、吊り灯籠

札は空いていたが時間切れで入らなかったのが⑭泡龍と⑧木龍。泡龍は石の縁で囲った八角形、木龍は檜の細長い湯船で流木の飾りが壁に掛かる。どちらも私ひとりなら十分に広い。次に来たら木龍から入る。

湯づかい|公式は「100%源泉かけ流し」、私が見た範囲の事実

ここは慎重に書く。龍洞の公式サイトは「敷地内の2箇所の源泉から湯が湧き出しており、豊富な湯量で露天風呂はもちろん、館内の内湯まですべて100%源泉かけ流し天然温泉となっております」と明記している。一方で、温泉法に基づく利用状況の掲示(加水・加温・循環・消毒の4項目)は、私が回った範囲では見つけられなかった。だから「加水なし」「消毒なし」とはこの記事では書かない。

書けるのは次の事実だ。

  • 龍の湯口、桶風呂のパイプ、露天の柱の根元に、湯が流れ続けた場所だけにできる析出があった
  • 湯は無色透明・無臭で、塩素のにおいは感じなかった
  • パンフレットには「湯温調節のための水道もご利用頂けます」とあるが、私が入った湯船では水道のハンドルが外されていて、利用者が水を足すことはできない状態だった。壁の「凍結防止の為 お水を止めないで下さい」の蛇口からも、この日は水は出ていなかった
  • 源泉78.1℃に対して湯船は体感42℃前後。露天の配管を長く流す間に冷ましているのか、別の方法かは、私には確認できなかった

この4点を並べると、加温はしていない湯だと私は思う。78.1℃の源泉に加温の必要はない。消毒と加水も、していないと私は感じたが、根拠は塩素臭がなかったことと、少なくとも私が入った3湯では利用者側の水道が使えなかったことの2点だけだ。78℃を42℃に落とす仕組みが分からない以上、断定はしない。循環については判断材料がない。印象は印象だ。掲示か宿の回答で確認できたら、この段落を書き換える。

東館の裏手にある源泉の湧き口。「源泉 熱いのでお気をつけください!」の札と、黒い石の器に注ぐ源泉
東館の裏手にある源泉の湧き口。「源泉 熱いのでお気をつけください!」の札と、黒い石の器に注ぐ源泉

東館の裏手には「源泉 熱いのでお気をつけください!」と札の立った石の器があり、パイプから源泉がそのまま注いでいる。マップで源泉の印が付いているのはこの場所だ。ここから各洞へ配られているのだと思うと、18の風呂が同じ湯だという公式の言葉に納得がいく。

泉質データ|令和5年の分析書(湯の小屋温泉1号泉)

白壁に掲示された温泉分析書(令和5年6月)。源泉名は湯の小屋温泉1号泉
白壁に掲示された温泉分析書(令和5年6月)。源泉名は湯の小屋温泉1号泉

館内には分析書が2枚掛かっていた。白壁側が令和5年6月の最新版、木壁側が平成28年の旧版。数値は最新版を採る。

項目値(令和5年6月12日調査・群馬県薬剤師会)
源泉名湯の小屋温泉(源泉名:1号泉)/みなかみ町藤原字湯ノ小屋6230-3(分湯槽より採水)
泉質単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
泉温78.1℃(動力揚湯=ポンプで汲み上げ・湧出量1,400L/分)
pH8.1(試験室8.25)
溶存物質0.71g/kg(成分総計0.72g/kg)
主な陽イオンナトリウム153.3mg/カルシウム31.4mg/カリウム13.3mg
主な陰イオン硫酸イオン159.3mg/塩化物イオン123.2mg/炭酸水素イオン76.4mg/フッ化物イオン6.5mg
その他メタけい酸133.6mg/メタほう酸14.0mg/遊離二酸化炭素5.7mg/硫化水素 検出せず

溶存物質0.71g/kgは、療養泉(温泉法上の温泉のうち、療養に役立つ成分や温度の基準を満たすもの)の成分基準1g/kgには届かない。ただし泉温78.1℃が25℃以上なので、温度の要件で療養泉に該当し、泉質名は「単純温泉」になる。単純温泉は成分の合計が薄いという意味であって、湯が薄いという意味ではない。析出を見れば分かる。

陰イオンは硫酸イオンと塩化物イオンがほぼ同量で並ぶ(重量では硫酸がやや多く、当量では塩化物がわずかに先)。陽イオンはナトリウムが主でカルシウムが脇に付く。この並びに一番近いのは、私が入ってきた群馬の湯のなかでは、利根の谷を隔てて東隣、沼田市の老神温泉 東秀館だ。東秀館の老神1号泉はナトリウム130mg・カルシウム30.9mg・硫酸イオン157mg・塩化物イオン113mg・pH8.44で、龍洞と数字の並びがほとんど重なる。違いは、龍洞のほうが炭酸水素イオンが76mg対20mgとはっきり多く、溶存物質もやや多いこと(0.71g/kg対0.54g/kg)。そして老神には湯元華亭の2号泉のように硫黄を含んで単純硫黄温泉になる源泉があるのに対し、龍洞は硫化水素が検出されない。中之条の大塚温泉 金井旅館のぬる湯もイオンの顔ぶれは同じだが、こちらは塩化物イオンが170mg対108mgとはっきり優勢で、pH8.6・32.8℃。片品川、利根川、吾妻川と谷は違っても、群馬北部の単純温泉には似た顔がある。

一方、私が源泉かけ流しに開眼した島根・山口の単純温泉とは、数字の上で別物だ。島根の美又温泉はpH9.8〜9.9・溶存0.24g/kg、山口の俵山温泉はpH9.9・溶存0.20g/kg。溶存は龍洞の3分の1ほどで、pHは9台後半。同じ「単純温泉」の札でも、成分をしっかり残した群馬北部の山の湯と、成分の薄い高アルカリの湯は、分析書を並べれば別の顔をしている。

古い順に並べる。公式サイトにかつて載っていた分析表は76.1℃・pH8.3・溶存0.74g/kg。木壁側の旧版(平成28年)は75.2℃・pH8.3・溶存0.74g/kg。そして白壁側の令和5年版が78.1℃・pH8.1・溶存0.71g/kg。泉温は76.1℃→75.2℃→78.1℃と、一度下がってから上がっている。誤差の範囲かもしれないし、揚湯の条件が変わったのかもしれない。現地で2世代の額を見比べられる宿は珍しいので、木壁側の古いほうもぜひ眺めてほしい。

分析書別表には、泉質別適応症として「自律神経不安定症、不眠症、うつ状態」が挙げられ、泉質別禁忌症は「該当項目なし」とある。これは環境省の通知に基づく分析書の記載を引用したもので、効能を保証するものではない。

館内のこと|フリードリンク、猫、遊湯館

本館のドリンクコーナー。フリードリンク利用時間08:00〜21:00、Free Wi-Fiの掲示
本館のドリンクコーナー。フリードリンク利用時間08:00〜21:00、Free Wi-Fiの掲示

本館のドリンクコーナーは日帰り客も使える。ホット・コールドの自動サーバーと冷水があり、掲示は「フリードリンク利用時間 08:00〜21:00」。私は風呂を移るたびにここへ戻って、1杯ずつ飲んだ。露天と露天のあいだの休憩所として、ちょうどいい距離にある。

露天ではシャンプーやボディソープは使えない。体を洗うなら⑯楽龍(内風呂付)か、遊湯館の男女別共同浴場、または各内湯へ、とパンフレットにある。ただし共同浴場や内湯を日帰り客が使えるかは、私は確認していない。日帰りで髪まで洗うつもりなら、楽龍の札が空くタイミングを狙うのが確実だ。

ロビーの棚にはシャワーキャップや洗顔フォーム、ドライヤーの貸出案内が並ぶが、これは「ご宿泊のお客様用」と掲示されている。

敷地の道路で日向ぼっこする白い猫。黒と茶の耳を持つ
敷地の道路で日向ぼっこする白い猫。黒と茶の耳を持つ

敷地には飼い猫が3匹ほどいた。白地に黒と茶の耳をした1匹が、道路の真ん中に座ってこちらを見ていた。猫が苦手な人には申し訳ないが、私には加点だ。

遊湯館は明治20年建築の古民家で、お休み処と囲炉裏、男女別の共同浴場、そして⑱渓龍の札置場がある。今回は時間がなく入っていない。

アクセスと帰り道|奈良俣ダムの手前で猿の群れ

水上ICから国道291号・県道63号で約23km、公式の案内は約40分。前橋方面からなら車で1時間半ほどがGoogleマップの目安だ。この日の昼は途中の上牧で済ませた。金・土・日だけ開くラーメン店、麺z くるりで。国道291号を北へ上る途中の幸知には、手打ち二八蕎麦の角弥もある。県道63号は湯ノ小屋橋から先の片品方面が冬季閉鎖になる区間だが、龍洞はその手前なので冬も行ける。公式は「冬期間(12月~3月)は、積雪や凍結がありますので、スタッドレスタイヤを装着するか、タイヤチェーンを携行してください」と案内している。

帰路の県道。ガードレールに座るニホンザル
帰路の県道。ガードレールに座るニホンザル

帰り、奈良俣ダムの手前の県道にニホンザルの群れが出ていた。ガードレールに座って車を見送る1匹、道路を横切る群れ。マップに「鹿や猿を見つけられるかもしれません」とあったのは大龍の話だが、風呂ではなく帰り道で会った。車は徐行で。

まとめ|4時間で18は無理、3つをじっくりが正解

龍洞の日帰りは「貸切風呂が18あって、札を掛ければ全部自分の湯になる」という一点で、群馬の日帰り温泉のなかでも特別な存在だ。2,500円で4時間、追加料金なし、予約なし。私は1時間半で大龍・双龍・蒸龍の3湯とサウナに入り、待ちはゼロだった。

ただし、4時間で18カ所の制覇は現実的ではない。歩く距離も、湯に浸かって出る時間も、スタンプを押す時間も要る(スタンプラリーは期限なし、渓龍を除く17カ所を制覇すると記念品)。空いている札のなかから3〜4つを選んで、ひとつずつ長く浸かる。それが私の答えだ。湯はどこも同じと公式が言うのだから、風呂の形と眺めで選べばいい。みなかみで他の源泉かけ流しも回るなら、みなかみの日帰り温泉4選にまとめてある。

湯づかいは、公式の言葉と私が見た事実を並べるまでにした。

土曜の午後、受付は18時までだった。それでも短縮の可能性がある宿なので、休日は電話一本入れてから県道63号を上ってほしい。猿は待ってくれる。

よくある質問

Q. 龍洞は日帰り入浴できる?受付時間と料金は?
A. できます。現地掲示では受付10:00〜18:00、受付から4時間まで(最終退場19:30)。大人2,500円・小学生以下1,500円で、フェイスタオルとフリードリンクが付きます(2026年9月時点)。みなかみ町観光協会サイトには土曜・年末年始・GW・お盆の短縮(10:00〜13:00)と、宿泊客が多い日は告知なく短縮する旨の記載があるため、休日は事前に電話(0278-75-2086)で確認するのが安全です。

Q. 貸切露天風呂に予約や追加料金は必要?
A. 不要です。露天風呂の入口にある札置場から風呂ごとの木札を取り、風呂の入口に掛けて内鍵をすれば貸切になります。札が掛かっている風呂が空いている風呂です。公式サイトも「事前予約、当日予約の必要はございません」と案内しています。

Q. 日帰りの4時間で18カ所すべて入れる?
A. 現実的ではありません。私は1時間半で3湯とサウナでした。札置場が東館側・本館側・遊湯館の3カ所に分かれ、敷地を歩く距離も、浸かって出る時間もかかります。3〜4カ所を選んでゆっくり入る前提で計画するのがおすすめです。なお公式サイトは、混雑時に告知なく入場制限をする場合があると案内しています。

Q. 龍洞の泉質は?源泉かけ流し?
A. 令和5年6月の分析書では、湯の小屋温泉1号泉・単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)・pH8.1・源泉78.1℃・溶存物質0.71g/kgです。公式サイトは「100%源泉かけ流し天然温泉」と明記しています。加水・加温・循環・消毒の掲示は、私の訪問時には確認できませんでした。

Q. みなかみHEART TICKETは使える?
A. 使えます。みなかみ町商工会の利用可能店舗一覧に「源泉掛流しの湯めぐりテーマパーク 龍洞」が載っており、受付にも電子版のMINAKAMI HEART PayのQRコードがありました。券の仕組みと加盟店はみなかみ町ふるさと納税 HEART TICKET加盟店ガイドにまとめています。

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