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太田 安眠の湯レビュー|化石海水の壺湯かけ流しと塩サウナ

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和風の黒板塀と「天然温泉 太田 安眠の湯」の看板
和風の黒板塀と「天然温泉 太田 安眠の湯」の看板

金曜の午前、太田市の「天然温泉 安眠の湯」へ。イオンモール太田のすぐ隣、七福神の名前がついた7つの湯を持つスーパー銭湯だ。事前リサーチの段階で「溶存物質6.16g/kg」という数字に引っかかっていた。療養泉の基準値(1g/kg)の6倍を超える濃さで、正体は約1000万年前の地層に閉じ込められた海水——いわゆる化石海水だという。数字の裏取りと、どの浴槽が本物のかけ流しなのかを確かめに行った。

  • 泉質はナトリウム-塩化物温泉(弱アルカリ性)。溶存物質6.16g/kgの濃い塩の湯
  • 源泉かけ流しは檜風呂と壺湯3つ(+個室風呂2室・加温と塩素消毒あり)。掲示で裏取り済み
  • 壺湯では肌に泡が付いて、ぬるぬるした——かけ流しの鮮度を感じる体感
  • 入館は平日850円・土日祝1,000円。サウナ92℃(TV付き)・水風呂・塩サウナもある

料金・営業情報は2026年8月時点(現地掲示より)。

七福神の7つの湯|本物のかけ流しはどれか

脱衣所の温泉成分等掲示表。循環ろ過の使用状況が浴槽別に明記
脱衣所の温泉成分等掲示表。循環ろ過の使用状況が浴槽別に明記

安眠の湯の浴槽には七福神の名前がついている。内湯の寿老人の湯・福禄寿の湯、露天の弁財天の湯(岩風呂)・毘沙門天の湯(檜風呂)・恵比寿の湯・大黒天の湯・布袋尊の湯(壺湯3種)。ここで大事なのは、全部が温泉のかけ流しではないことだ。

温泉法に基づく掲示(温泉利用状況)を転記する。

  • 加水:加水はしていません
  • 加温:源泉温度が低いので、入浴に適した温度に保つため加温しています
  • 循環・ろ過:毘沙門天の湯(露天檜風呂)・恵比寿の湯・大黒天の湯・布袋尊の湯(露天壺風呂)・桔梗の間(家族風呂)・鳳凰の間(VIP風呂)は、循環ろ過装置は使用していません。弁財天の湯(露天岩風呂)は、温泉の保護と衛生管理の為、循環ろ過装置を使用しています
  • 入浴剤:いれていません
  • 消毒:殺菌・消毒の為、塩素系薬剤を使用しています

つまり露天の檜風呂と壺湯3つ(+予約制の個室風呂2室)が、加水なし・循環なしの源泉かけ流し。岩風呂は循環で、内湯のうち寿老人の湯は公式サイトいわく「循環加熱式井泉」=温泉ではなく井戸水の風呂だ(福禄寿の湯は水源の記載がない)。「7つの湯」の看板の中から、本物の4つを狙って入る。これがこの施設の正しい遊び方だと思う。

壺湯で泡が付いた|32.7℃の源泉を加温したかけ流し

その壺湯に浸かって少しすると、肌に細かい泡が付いて、撫でるとぬるぬるした。pH7.9の弱アルカリ性だから、いわゆるアルカリのぬるすべとは少し違う。泡をまとった肌の滑り感で、かけ流しの湯が新鮮なまま注がれているサインのような気がして、個人的にいちばん嬉しいやつだ。面白いことに、泡が付いたのは壺湯だけで、同じかけ流しの檜風呂では感じなかった。

湯は無色透明。塩の湯らしく、上がったあともしばらく体がぽかぽかする。掲示の泉質説明にも「入浴後、肌に塩分がついて発汗を抑えるので保温効果が高く、よくあたたまる温泉です」とある通りの挙動だった。一方で、湯からは若干の塩素臭も感じる。掲示どおり消毒に塩素系薬剤を使っているためで、かけ流し=無消毒ではない。物足りなさはあるが、表示に正直な運用ではある。

泉質データ|金山温泉「安眠の湯」(分析書より)

温泉分析書。平成24年12月・金山温泉(源泉名:安眠の湯)
温泉分析書。平成24年12月・金山温泉(源泉名:安眠の湯)

館内掲示の温泉分析書(調査:平成24年12月4日)から転記する。

項目
温泉地名(源泉名)金山温泉(安眠の湯)
泉質ナトリウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)
泉温32.7℃(利用施設41℃※18条掲示では源泉34.1℃表記)
pH7.9
溶存物質6.16g/kg
主要成分Na⁺ 2,185mg・Ca²⁺ 121mg/Cl⁻ 3,664mg・Br⁻ 16.2mg
メタけい酸19.0mg

成分のほとんどがナトリウムと塩化物イオンで、臭化物イオン(Br⁻)を16.2mg含むのが目を引く。臭化物は海水に多い成分で、この湯の「太古の海水」らしさを裏付ける傍証になっている。

館内には「化石海水とは…」という解説板が掲げられている。いわく、安眠の湯は約1000万年前の金山流紋岩類という地層に封鎖されていた海水と推測され、塩素とホウ素の比率などから化石海水起源と考えられるとのこと。1000万年前の海に浸かっていると思うと、イオンモールの隣という立地が急に壮大に見えてくる。

掲示の適応症は神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・冷え症・きりきず・慢性皮膚病など(温泉法に基づく掲示より。効果を保証するものではない)。脱衣所には浴槽別の水質検査結果書も5枚並んでいて、直近の検査はレジオネラ不検出。この手の書類を隠さず貼り出す施設は信頼できる。群馬の他の湯と数値で比べたい人は群馬の源泉かけ流し47湯 泉質比較データもどうぞ。

サウナ92℃・水風呂・そして意外な塩サウナ

サウナはタワー型でTV付き、この日は温度計で92℃だった。水風呂は体感16℃ほどで、サウナ→水風呂→露天の外気浴という導線が壺湯エリアで完結する。金曜の午前はスーパー銭湯にしては空いていたが、さすがに独泉とはいかない。この「92℃→体感16℃×短時間」という入り方が血管にどう働くかは、温冷交代浴の論文レビューで検証した。

そして塩サウナ。ノーマークだったので、実物を前にすると「太田でこの値段で塩サウナまで付くのか」と得した気分になる。

ひとつだけ注文を付けるなら、サウナ室内の椅子(サウナマット代わりの腰掛け)をさっとすすげる水栓が室内近くにあると、なお良かった。塩サウナ持ちの施設だけに、塩を流す動線が整うと快適さが一段上がるはずだ。

実用情報|料金・割引・支払い

玄関。暖簾と手もみ処ののぼり
玄関。暖簾と手もみ処ののぼり
受付の料金表。入館料・回数券・個室風呂・手もみ処
受付の料金表。入館料・回数券・個室風呂・手もみ処
  • 入館:大人(中学生以上)平日850円・土日祝1,000円/小人(3才〜12才)380円
  • 回数券:7枚つづり5,500円
  • 個室風呂(予約制):鳳凰の間(8畳・6名まで)2時間5,000円/桔梗の間(6畳・4名まで)2時間4,000円
  • 営業:10:00〜24:00(最終受付23:00)・毎月第4火曜定休
  • 曜日サービス:毎月26日「風呂の日」は入館700円、月曜ポイント2倍、木曜レディースデー、金曜は2人で1,500円のペアデーなど(門の掲示より)
  • 券売機で券を買って受付へ。今回はカードで支払えた。太田市のデジタル金券「OTACO」加盟店ののぼりも出ていた
  • 玄関に刺青・タトゥー(ボディペインティング・シール含む)お断りの掲示あり

太田エリアの動線

イオンモール太田のすぐ隣なので、買い物とセットで使いやすい。周辺のグルメは以下も。

まとめ|「7つの湯」から本物の4つを選んで入る

安眠の湯は、看板の「七福神の7つの湯」だけ見ると普通のスーパー銭湯に見える。だが掲示を読み、壺湯を選んで浸かれば、6.16g/kgの化石海水が泡付きの鮮度で注がれている。スーパー銭湯の顔をした、なかなか本格的な塩の湯だ。1000万年前の海水に850円で浸かれるなら、文句のつけようがない。椅子の水栓以外は。

よくある質問

Q. 安眠の湯は源泉かけ流し? A. 露天の檜風呂(毘沙門天の湯)と壺湯3つ(恵比寿・大黒天・布袋尊の湯)、予約制の個室風呂2室は、掲示によると加水なし・循環ろ過なしの源泉かけ流しです(加温あり・塩素系薬剤による消毒あり)。露天岩風呂(弁財天の湯)は循環ろ過を使用しています。

Q. 安眠の湯の料金は? A. 日帰り入浴の入館料は大人が平日850円・土日祝1,000円、小人(3才〜12才)は380円です(2026年8月時点)。毎月26日の「風呂の日」は700円になります。

Q. 安眠の湯の泉質は? A. ナトリウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性低温泉・pH7.9)です。溶存物質6.16g/kgの濃い塩化物泉で、約1000万年前の地層に由来する化石海水型の温泉と解説されています(泉質・数値は現地掲示の温泉分析書、化石海水の解説は館内の解説板より)。

Q. 安眠の湯にサウナはある? A. TV付きの高温サウナ(この日は92℃表示)と塩サウナ、水風呂があります。

基本データ表

項目内容
施設名天然温泉 安眠の湯(太田)
所在地群馬県太田市下小林町540(イオンモール太田隣)
営業時間10:00〜24:00(最終受付23:00)
定休日毎月第4火曜(祝日は営業)
料金大人 平日850円・土日祝1,000円/小人380円(2026年8月時点)
支払いカード可(今回使用)・電子マネー・QR対応(公式FAQ)・現金
泉質ナトリウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性低温泉・pH7.9・溶存6.16g/kg)
源泉金山温泉(源泉名:安眠の湯)※現地分析書表記
湯づかい檜風呂・壺湯3・個室2=加水なし循環なしのかけ流し(加温・塩素系消毒あり)/岩風呂=循環
サウナ高温サウナ(TV付き)・塩サウナ・水風呂
公式https://anminnoyu.com/

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