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万座ホテルジュラク 日帰り入浴|絶景露天と高濃度硫黄泉

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噴煙地の山肌を望む万座ホテルジュラクの絶景露天風呂(青緑の湯とととのい椅子)
噴煙地の山肌を望む万座ホテルジュラクの絶景露天風呂(青緑の湯とととのい椅子)

標高1,800m、雲の上の万座温泉。硫黄の濃さで知られるこの高所温泉地には、昔ながらの湯治宿だけでなく、絶景の露天を持つホテルもある。「万座ホテルジュラク」。噴煙を上げる硫黄の山肌を正面に望む展望露天は、温泉宿・ホテル総選挙の展望風呂部門・絶景部門でいずれも1位に輝いた、万座きっての眺めだ。

日帰り入浴は12:30〜13:30の1時間だけ。この日は先客が2組いたが、13時を回る頃には広い露天がひとりきりになった。以下、掲示の数字で泉質を確かめながら、湯治宿の豊国館・湯の花旅館とはひと味違う「ホテルの高濃度硫黄泉」を紹介する。

基本データ

項目内容
施設名万座温泉 万座ホテルジュラク(HOTEL juraku)
所在地〒377-1528 群馬県吾妻郡嬬恋村干俣 万座温泉
日帰り料金大人 1,500円/3歳〜小学生 750円(2026年7月時点)。タオル販売250円・バスタオルレンタル300円。支払いは現金・PayPay可
営業時間日帰り入浴 12:30〜13:30(利用60分まで)
定休日不定(日帰り不可の日あり・要事前確認)
泉質単純硫黄温泉(硫化水素型)/低張性弱酸性高温泉。pH3.2。源泉名「法性の湯(ほうしょうのゆ)」
源泉奥万座・法性の湯(800m先から引湯)。源泉温度40.0℃・自然湧出(掲示の自家源泉表示は43.7℃)
湯づかい源泉かけ流し。加水なし・加温あり(引湯で下がった温度を熱交換方式で昇温=湯を薄めず加温)。循環・消毒なし(硫化水素型のためレジオネラ検査免除)
お風呂内湯+展望露天(水の露天・石の露天)。噴煙地を望む
受賞温泉宿・ホテル総選挙2022 展望風呂部門1位・絶景部門1位・ビュッフェ部門1位。温泉総選挙2025「秘湯・名湯」部門は万座温泉として全国1位(2連覇)
標高約1,800m
訪問火曜の昼(12:30の日帰り枠)
公式https://www.hotel-juraku.co.jp/manza/

アクセス|湯治宿とは対照的な、ホテルの一角

万座温泉は群馬県・嬬恋村の山の上、標高1,800mに湧く温泉地だ。有料の万座ハイウェー(普通車1,070円)などの山岳路を上っていく。同じ万座でも、以前に訪ねた豊国館湯の花旅館が昔ながらの木造湯治宿だったのに対し、ジュラクはハーフティンバー風の建物を構えるホテル。日帰りでもロビーやアメニティはしっかり整っていて、湯上がりの居心地が違う。

展望露天|噴煙地を正面に、開放感がすごい

青緑に濁る展望露天と、湯けむりを上げる硫黄の山肌
青緑に濁る展望露天と、湯けむりを上げる硫黄の山肌

ジュラクの主役は、なんといってもこの展望露天だ。木塀の向こうに、草木のまばらな硫黄の山肌が広がり、ところどころ白い噴気が上がっている。万座らしい荒々しい火山の景色を、湯に浸かりながら正面から独り占めできる。木塀が低く山が近いぶん、視界がまるごと空と山になる。

露天は「水の露天」と「石の露天」の2つ。造りに大きな差はないが、湯の濁り具合がやや違い、青みがかった白濁の濃さが微妙に変わる。どちらも同じ法性の湯だ。

木の縁と湯口。青緑に濁った露天の湯
木の縁と湯口。青緑に濁った露天の湯

湯に温まったら、湯船の脇に置かれたととのい椅子に腰かけ、山の景色を眺めながら外気浴。標高1,800mの涼しい風が火照った体に心地よい。露天でこの往復ができるのが、ジュラクのごちそうだった。

泉質|法性の湯、pH3.2。源泉は高濃度、でも肌触りは優しい

浴室の「自家源泉」掲示。源泉名・泉質・遊離硫化水素・湯づかいが記載
浴室の「自家源泉」掲示。源泉名・泉質・遊離硫化水素・湯づかいが記載

源泉は奥万座から引く「法性の湯」。浴室の分析書(平成30年6月・群馬県薬剤師会)を読むと、数字にジュラクらしさが出ている。

  • pH 3.2:弱酸性。万座3軒でいちばん穏やか(豊国館pH2.2、湯の花pH2.5)。実際、肌触りもこの日いちばん優しく感じた
  • 単純硫黄温泉(硫化水素型):溶存物質0.64g/kgで「単純」(1g未満)。塩類は控えめだが、硫黄はしっかり主張する
  • 遊離硫化水素 286mg/kg(源泉値):これは豊国館49.7・湯の花41.8を大きく上回る、群馬屈指の高さ。公式も「高濃度硫黄泉」を掲げている
  • 主要イオンはカルシウム90mg・硫酸イオン344mgが中心。遊離二酸化炭素も440mgと多い

ただし、この286mgは源泉(自然湧出40℃)の数字であることに注意したい。後述のとおりジュラクは加温方式のため、湯口や浴槽では硫化水素が揮発し、体感の硫黄感は数字ほど刺激的ではない。事実、卵臭でむせるような豊国館とは違い、ここは硫黄をやわらかくまとう感じで、肌当たりもまろやかだった。「源泉の潜在能力は群馬屈指、でも実際の湯はマイルド」——この二面性がジュラクの個性だ。かつて別府・明礬で硫黄泉の本場に通った身にも、源泉286mgという数字は破格に映る。それを加温でまろやかな湯に仕立てているのが、ジュラク流のもてなしなのだろう。

環境省の基準では、硫黄泉はアトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・慢性湿疹などが浴用の適応症とされる(いずれも「効く・治る」ではなく、公的に位置づけられた適応症の引用)。一方で同基準は、皮膚・粘膜が過敏な人や高齢者の皮膚乾燥症を禁忌に挙げている。加えて現地の掲示には、一般的な禁忌症として呼吸不全・腎不全・出血性疾患も挙げられている。高濃度の硫化水素型が標高1,800mの高所に湧く湯だけに、呼吸器や腎機能、出血性疾患に不安のある人はとくに無理をしないこと。肌の弱い人も長湯を避け、上がりに真水で流すと安心だ。

湯づかい|加水なしで加温する「熱交換方式」

万座3軒のなかで、ジュラクだけが加温している。掲示によれば、源泉は800m先から引いてくる間に温度が下がるため、熱交換方式(70℃の湯を通したパイプで温泉を50〜55℃に昇温)で加温している。ポイントは、加温はするが加水はしないこと。湯に水を混ぜないので、溶存成分は薄まらない(揮発しやすい硫化水素だけは、加温で抜けていく)。

無加温を貫く豊国館・湯の花旅館(豊国館は露天のみ加水で温度を調整、湯の花は加水もしない)と比べると、ジュラクは加温する点で湯づかいが異なる。とはいえ循環や消毒はなく、加水で薄めてもいない。高濃度の硫化水素型ゆえレジオネラ属菌の検査を免除される湯でもある。万座の湯を、ホテルの快適さで楽しむための現実的な湯づかいと捉えるのがいいだろう。

内湯|大窓の景色、ぬるめでゆっくり

大きな窓から山を望む内湯。青緑の湯
大きな窓から山を望む内湯。青緑の湯

露天だけでなく、大きな窓から山を望む内湯もいい。掲示の温度表では内湯40.4℃・露天41℃台で、内湯は露天よりわずかにぬるい。じっくり長湯するのに向く。ぬるい内湯で体を温めてから露天へ出て、景色を見ながら浸かり、ベンチで外気浴——この順番が心地よかった。

ホテルならではの快適さ

シャンプーバイキングのアメニティ棚
シャンプーバイキングのアメニティ棚

湯治宿2軒との最大の違いは、やはり設備の快適さだ。洗い場にはシャンプーバイキング(数種類から選べるシャンプー・コンディショナー)が並び、脱衣所もきれい。日帰りでもホテルのアメニティをそのまま使える。濃い硫黄泉に浸かりたいけれど、湯治宿の素朴さはちょっと、という人にはジュラクが向く。館内には温泉総選挙や展望風呂・絶景部門の受賞盾がずらりと並び、眺めと快適さで評価されてきた宿だと分かる。

温泉総選挙・温泉宿ホテル総選挙の受賞盾がずらりと並ぶ
温泉総選挙・温泉宿ホテル総選挙の受賞盾がずらりと並ぶ

こんな人におすすめ

  • 絶景の露天で、噴煙地を眺めながら外気浴したい人
  • 万座の硫黄泉を、ホテルの快適さ(アメニティ・きれいな脱衣所)で楽しみたい人
  • 強酸性がきつい豊国館・湯の花より、優しい肌触りの万座の湯がいい人
  • 昼の1時間だけの日帰り枠を、段取りよく狙える人

これで万座の日帰り3軒がそろった。濃さと素朴さの豊国館(pH2.2)、サルノコシカケで知られる湯の花旅館(pH2.5)、絶景と快適さのジュラク(pH3.2)。同じ万座でもpHも湯づかいも雰囲気もこれだけ違う。1日で回るなら、豊国館(8:30〜)→湯の花旅館→ジュラク(12:30の枠)の順が、時間的にもきれいにハマる。強酸性の刺激を浴びたあと、最後にマイルドなジュラクの絶景露天で締める——そんな入り比べができるのが、万座の贅沢だ。

万座の湯あがりに八ッ場ダムまで下りてランチにするなら、コシの強い極太うどんのうどん専科 麦の香り(八ッ場店)、洋食の気分ならやまきぼしもある。群馬の硫黄泉を濃さやpHで横断したい人は群馬の硫黄泉 日帰り比較、泉質全般で並べるなら源泉かけ流し 泉質比較もどうぞ。

よくある質問(FAQ)|万座ホテルジュラク

Q. 万座ホテルジュラクの日帰り入浴の料金と時間は?

A. 日帰り入浴は大人1,500円・3歳〜小学生750円で、時間は12:30〜13:30(利用60分まで)です。タオルは販売250円、バスタオルレンタル300円。支払いは現金のほかPayPayも使えます。1時間だけの枠なので、時間に余裕をもって向かうのがおすすめです。日により日帰り不可の場合があるため、事前確認が安心です。

Q. どんな露天風呂ですか?

A. 噴煙を上げる硫黄の山肌を正面に望む展望露天で、「水の露天」「石の露天」の2つがあります。温泉宿・ホテル総選挙2022の展望風呂部門・絶景部門でいずれも1位を獲得した眺めで、ととのい椅子に腰かけて山を眺めながら外気浴もできます。

Q. 泉質・お湯の特徴は?

A. 源泉「法性の湯」はpH3.2の単純硫黄温泉(硫化水素型)です。源泉の遊離硫化水素は286mg/kgと群馬屈指の高濃度ですが、加温方式のため実際の湯は硫黄の刺激がやわらかく、万座3軒(豊国館pH2.2・湯の花pH2.5)のなかでは最も優しい肌触りに感じました。硫黄泉なので、肌の弱い方は長湯を避け上がりに真水で流すと安心です。

Q. 万座ホテルジュラクは源泉かけ流しですか?

A. 加水なしの源泉かけ流しですが、加温はしています。800m先から引く間に下がった温度を、熱交換方式(湯を通したパイプで温める)で昇温しており、水は加えていません。循環・消毒はなく、硫化水素型のためレジオネラ属菌の検査は免除されています。

Q. 湯治宿の豊国館・湯の花旅館とどう違いますか?

A. 豊国館・湯の花旅館が無加温・無加水の昔ながらの湯治宿なのに対し、ジュラクはアメニティ(シャンプーバイキング)や脱衣所が整ったホテルで、絶景の展望露天が名物です。pHも3.2と万座3軒で最も穏やか。素朴さより快適さと眺めを求める人に向きます。

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