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源頼朝ゆかりの温泉めぐり|草津・沢渡・川原湯を日帰りで

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草津温泉 湯畑のそばに立つ木造のやぐら。「白旗源泉」の額が掛かっている
草津・湯畑のそばに立つ白旗源泉のやぐら。頼朝が直して入ったと伝わる湯の今の姿

群馬には、源頼朝が「座った」と伝わる湯が2つある。

ひとつは沢渡温泉。旅館の浴室入口に、頼朝が入浴の際に腰かけたと伝わる石が今も置かれている。もうひとつは草津温泉。こちらに石はないが、頼朝が入って以来、湯そのものが「御座の湯」と呼ばれてきたと現地の説明板に書かれている。将軍の座、という意味合いの名だ。

そこに、頼朝が湯気を見つけたと伝わる川原湯温泉を加えると、吾妻(あがつま)の山あいに「頼朝の湯」が3つ並ぶ。しかも3湯とも、いまも日帰りで入れる共同浴場や旅館の湯として現役だ。

この記事では、3湯それぞれの伝説を現地の説明板と協会の文面どおりに読み、そのうえで今どこに入れば頼朝の足跡に触れられるかを整理する。最後に、Googleマップで測った移動時間をもとに、草津を起点に3湯を1日で回るモデルルートを置いた。私は3湯とも個別に訪ねているが、1日で通して回ったわけではない。ルートは実測の所要時間から組んだ目安として読んでほしい。

3湯の早見表|頼朝は何をしたと伝わるか

温泉地伝説の年頼朝がしたと伝わることいま入るなら入浴料(2026年9月時点)
草津温泉(草津町)建久四年(1193年)荒れ果てた源泉地を改修し、自ら入浴した白旗の湯無料
沢渡温泉(中之条町)建久二年(1191年)草津に入ったあと、この湯に入った。入浴の際に腰かけた石が残る沢渡温泉 共同浴場/龍鳴館300円/700円
川原湯温泉(長野原町)1193年狩りの途中で立ち上る湯気を見つけ、温泉を掘り当てた王湯会館500円

出典は、草津=湯畑の説明板(草津町教育委員会・草津温泉観光協会)、沢渡=龍鳴館の館内説明板、川原湯=川原湯温泉協会の公式サイト。どれも「伝えられる」「云われている」「言われています」と伝聞の形で書かれている。この記事もその形のまま紹介する。

草津・白旗源泉|説明板は「見つけた」でなく「直して入った」と書く

草津の頼朝伝説は、湯畑の一角に立つ説明板にまとまっている。要点はこうだ。

建久四年(一一九三年)鎌倉将軍頼朝公が浅間山六里ヶ原の巻狩の折、この草津まで騎馬を進め、あれはてた源泉地を改修しみずから入浴されたと伝えられる。以来この湯を御座の湯と呼び、その後いつの頃からか祠を建てて頼朝公を祀った。

(草津町教育委員会・草津温泉観光協会の説明板より)

ここで大事なのは、説明板には頼朝が湯を見つけたとは書かれていないことだ。すでにあった源泉地が荒れていたので、それを直して入った。ネットでは「頼朝が発見した湯」と紹介されることが多く、じつはこのブログの草津の記事もそう書いていた(説明板を読み直して、いまは改修の話に直してある)。ただ、草津温泉観光協会のサイトにも「湯を発見したと伝えられています」と短く書いたページがある。発見の話が誤りというより、説明板のほうが一段くわしい、と読むのがよさそうだ。

説明板はこのあと、頼朝を祀る祠(頼朝宮)の現在の建物が天明二年(1782年)八月に改築されたこと、明治二十年に「白旗の湯」と改称されたことを続ける。さらに、旧源泉は湯畑に沈んでいる小さな湯枠の中と「考えられる」とある。ここは説明板自身が推定の形で書いているので、そのまま推定として受け取っておきたい。頼朝宮は草津町の指定文化財だ。

もうひとつ、ネットには「草津にも頼朝の腰掛石があり、それで御座の湯と呼ばれた」という話が出てくる。ただ、現地の説明板に腰掛石の記述はない。なぜ「御座」なのか、その理由も説明板には書かれていない。この記事では、説明板に書かれていることだけを追う。

いま入るなら|無料の共同浴場「白旗の湯」

草津温泉 白旗の湯の外観。湯畑脇に建つ和風の湯小屋
湯畑脇に建つ白旗の湯。入浴料は無料

白旗源泉の湯に入れるのが、湯畑脇の共同浴場「白旗の湯」だ。入浴料は無料で、利用時間は8時から23時まで(清掃時間を除く)。浴室は「ぬるめ」「熱め」の2槽。

源泉は酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)で、pHは約2.1、源泉温度は51.9℃(草津町の分析書、令和5年7月25日調査)。かけ湯をしてぬるめの槽に沈むと、酸を含んだ湯がぴりっと肌を刺した。草津の湯はどこも熱いので、いきなり熱めの槽に飛び込まないこと。

白旗源泉のやぐら(冒頭の写真)は、有料外湯の御座之湯(ござのゆ)の目の前に立っている。ただし御座之湯に引かれているのは湯畑源泉と万代鉱源泉で、白旗源泉ではない。白旗の湯に浸かりたいなら、隣の無料の共同浴場のほうへ。

→ 白旗の湯を含む無料の共同浴場3軒:草津温泉の無料共同浴場めぐり → 白旗源泉のやぐらの前に建つ有料外湯:草津 御座之湯 日帰り

沢渡温泉|頼朝の腰掛石が残る「草津のなおし湯」

沢渡温泉 龍鳴館の館内に置かれた源頼朝公の腰掛石と小さな説明板
龍鳴館の館内、浴室入口の近くに置かれた「源頼朝公の腰掛石」

沢渡(さわたり)温泉の頼朝伝説は、旅館・龍鳴館の館内に置かれた石と、その横の古い木の説明板が語っている。

沢渡温泉の発見は建久二年(一一九一年)と云われている。(中略)建久二年に浅間山麓で小手調べの射狩りを催した。その時三原の本陣からの帰途草津温泉に入湯した後、当温泉に入浴され、草津温泉で荒れた肌が余りにも奇麗になったので爾来美人の湯といわれ草津のなおし湯として知られる様になった。

この石は頼朝公が当温泉に御入浴の際腰かけられたものとして伝えられている。

(龍鳴館 館内の説明板「源頼朝公の腰掛石」より)

説明板は続けて、この石が昭和二十年四月十六日の沢渡温泉大火で炎をかぶって傷つき、いまはかろうじて原形の名残をとどめている、と書く。見た目は角の欠けた地味な石だ。説明板がなければ、まず素通りする。

沢渡の湯は、この説明板では「美人の湯」「草津のなおし湯」、中之条町の公式サイトでは「草津の仕上げ湯」と呼ばれている。いずれも昔からの呼び名で、湯の効き目を保証する言葉ではない。ただ、草津に入ってからこちらへ回る、という順番は、この呼び名にそのまま表れている。中之条町の公式サイトには、沢渡は昔、暮坂峠(くれさかとうげ)を越えて草津へ通じる要路だった、とも書かれている。

いま入るなら|かけ流しの共同浴場と、腰掛石のある龍鳴館

沢渡で頼朝の足跡に触れる入り方は2通りある。

沢渡温泉 共同浴場の湯口。パイプの根元に白い析出物がびっしり付いている
沢渡温泉 共同浴場の湯口。白い析出物がびっしり付いている

湯そのものを味わうなら、沢渡温泉 共同浴場。 大人300円(小学生200円)、9時から20時30分まで(入浴は2時間以内)。源泉かけ流しの外湯で、湯口のパイプには白い析出物(湯の成分が固まったもの)がびっしり付いている。泉質はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉で、pH 8.32(試験室)/8.5(採水時)、源泉温度55.1℃(平成29年の分析書)。

腰掛石を見るなら、龍鳴館。 石は館内の浴室入口の近くにあるので、日帰り入浴(700円)で入館して見ることになる。同じ沢渡温泉の源泉だが、龍鳴館の館内掲示は、循環利用の欄に濾過の理由(温度を平均に保ち、湯花などを取り除くため)を書いていて、括弧書きでフィルターの消毒にも触れている。公式サイトは「源泉100%かけ流し」をうたいつつ「湯の花が多すぎるため一部濾過」とも書いていて、ここでは掲示の記載を優先した。かけ流しにこだわるなら、湯は共同浴場で、石は龍鳴館で、と分けるのがいい。

龍鳴館で気をつけたいのは日帰りの受付時間だ。私が訪ねた日曜は、10時台に着いたら「掃除中で13時から」と言われ、先に共同浴場へ回ってから戻った。向かう前に電話(0279-66-2221)で受付時間を確かめておくと確実だ。

→ 300円の外湯:沢渡温泉 共同浴場 日帰り入浴レビュー → 腰掛石と説明板の全文:沢渡温泉 龍鳴館 日帰り入浴レビュー

川原湯温泉・王湯|頼朝が湯気を見つけたと伝わる湯

川原湯温泉 王湯会館の外観。ゆの暖簾の横に白い円形の家紋が掲げられている
高台に建つ王湯会館。暖簾の横に源氏の家紋(笹竜胆)が掲げられている

川原湯(かわらゆ)温泉の伝説は、川原湯温泉協会の公式サイトに書かれている。

川原湯温泉は1193年に、狩りをしていた源頼朝が、立ち上る湯気を見つけ温泉を掘り当てたと言われています。

(川原湯温泉協会 公式サイトより)

湯気を見つけて掘り当てた、という発見の場面まで文面に書かれているのは、3湯のなかでは川原湯だけだ。同じ協会の紹介文には、川原湯が「草津温泉の上がり湯」とも呼ばれるとある。沢渡の「なおし湯」「仕上げ湯」と同じく、草津のあとに入る湯という位置づけだ。なお協会の文面は湯を「アルカリ性」と紹介しているが、王湯会館に掲示されている分析書ではpH7.41の中性だった。泉質は含硫黄-カルシウム・ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(低張性中性高温泉)、源泉温度75.3℃(令和2年2月25日の分析書)。

共同浴場「王湯会館」の建物には、源氏の家紋である笹竜胆(ささりんどう)が掲げられている(長野原町の観光サイトによる)。上の写真で暖簾の横に見える白い紋がそれだ。

川原湯には、頼朝の話の続きもある。協会によれば、頼朝の発見から約400年後、湯が止まってしまった。村人が鶏を生贄にして祈ると湯が戻り、その喜びの「お湯わいた」が「お祝いだ」になって、毎年1月20日の「湯かけ祭り」につながったという。祭りの当日、王湯会館は休館になる。

いま入るなら|ダム湖を見下ろす高台の王湯会館

川原湯温泉 王湯会館の露天風呂。木々の緑に囲まれている
王湯会館の露天風呂。木立の隙間に八ッ場あがつま湖がのぞく

王湯は八ッ場(やんば)ダムの建設で旧温泉街が水没予定地となり、平成26年(2014年)7月に高台の代替地へ移転した。いまの王湯会館は、ダム湖を見下ろす場所に建っている。

入浴料は大人500円(小学生以下300円)、10時から18時まで(最終受付17時30分)。支払いは現金のみ。休館日は毎月第3木曜、1月1日〜3日、1月20日。浴室の掲示によれば、源泉が熱いので加水はしているが、加温・循環・消毒はしていない。湯はほんのり緑がかった透明で、私には油のような独特のにおいがかすかに感じられた。

→ 八ッ場ダムで蘇った共同浴場:川原湯温泉 王湯 日帰り入浴

2枚の説明板は、別の年の別の狩りを語っている

3湯の伝説を並べると、年と場所が揃っていないことに気づく。

年狩りの場所頼朝の行き先
草津の説明板建久四年(1193年)浅間山六里ヶ原の巻狩草津まで騎馬を進め、源泉地を改修して入浴
沢渡の説明板建久二年(1191年)浅間山麓の小手調べの射狩り(三原の本陣)帰り道に草津に入ってから、沢渡に入浴
川原湯温泉協会1193年狩りの途中湯気を見つけて掘り当てた

沢渡の説明板は(上の引用では中略したが)、建久四年に頼朝が富士の裾野で大がかりな巻狩りをしたことに触れたうえで、「その前の建久二年に浅間山麓で小手調べをした」という形で話を組み立てている。つまり沢渡の話では、頼朝は建久二年の時点ですでに草津に入っていたことになる。草津の説明板では、草津の湯を直して入ったのは建久四年だ。

どちらが正しいのかを確かめる材料を、私は持っていない。鎌倉時代の出来事を、800年後の説明板2枚で決着させるのも無理がある。年号の食い違いを前に私にできることは、両方の湯に浸かることくらいだ。

むしろ気になるのは、年が違っても話の骨組みが揃っていることだと思う。3つとも頼朝が狩りの途中に立ち寄った話で、沢渡と川原湯はどちらも「草津のあとに入る湯」と呼ばれてきた。強い草津の湯に入ったら、その帰りにやわらかい湯で仕上げる。頼朝の伝説は、この昔からの湯めぐりの順番に沿って語り継がれてきたのかもしれない。

モデルルート|草津を起点に3湯を回って草津へ戻る

3湯のあいだは車で30分前後から46分ほどで、1日で回れる距離にある。Googleマップで測った所要時間は次のとおりだ(2026年9月、車・通常の交通量での最速ルート)。

区間所要時間距離Googleマップの主な経由
草津温泉 湯畑 → 沢渡温泉 共同浴場約46分27.8km国道292号・県道55号
沢渡温泉 共同浴場 → 川原湯温泉 王湯約30分24.7km県道375号
川原湯温泉 王湯 → 草津温泉 湯畑約29分19.6km浅間・白根・志賀さわやか街道

草津→沢渡は、国道145号を回る別ルート(約55分・44.3km)もGoogleマップに出た。どれも山あいの道なので、冬は積雪や凍結で所要時間が大きく変わる。数字はあくまで目安として、出発前に道路情報を確かめてほしい。

伝説の順(草津のあとに沢渡)を生かすなら、草津 → 沢渡 → 川原湯がいちばん組みやすい。

  1. 朝:草津・白旗の湯(8時から)。湯畑で白旗源泉のやぐらを眺めてから、無料の白旗の湯へ。
  2. 昼前:沢渡温泉(草津から約46分)。共同浴場は9時から開いている。龍鳴館で腰掛石も見るなら、受付時間を前もって電話で確認しておく。昼は沢渡の蕎麦屋で(不定休なので事前に確認を)。
  3. 午後:川原湯温泉・王湯会館(沢渡から約30分)。最終受付は17時30分なので、ここを最後にすると時間に追われる。遅くとも16時台には着いておきたい。
  4. 夕方:草津へ戻る(王湯から約29分)。草津に泊まるなら、夜にもう一度湯畑へ。

沢渡と川原湯の順番を入れ替える場合、王湯→沢渡は約31分(24.8km・県道375号)だった。沢渡の共同浴場は20時30分まで開いているので、川原湯を先にして沢渡を締めにする組み方もできる。

昼食の候補は、沢渡なら蕎麦のよしのや、川原湯方面なら道の駅八ッ場ふるさと館の八ッ場ダムカレー(食堂は15時まで)。

→ 沢渡温泉 よしのや → 八ッ場ダムカレー実食|道の駅八ッ場ふるさと館 八ッ場食堂

泊まるなら草津を拠点に

私は日帰り派で、草津に泊まったことはない。そのうえで、このルートを泊まりで組むなら拠点は草津がいいと思う。理由は単純で、ルートが草津から出て草津に戻る形になるからだ。白旗の湯は8時から23時まで開いているので、到着した日の夜と翌朝に、頼朝の湯へ2回入れる。

草津には白旗の湯のほかにも、合わせ湯の大滝乃湯、大露天の西の河原露天風呂など日帰りで入れる湯が多い。泊まる前後の湯めぐりは、日帰り入浴のまとめにそろえてある。

→ 草津温泉 日帰り入浴まとめ

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群馬のほかの開湯伝説|神の矢傷、弘法大師の杖、四万の霊泉

頼朝のほかにも、群馬の温泉には開湯の伝説が多い。3湯のあとに次の湯を選ぶ手がかりとして、短く3つ紹介しておく。

老神温泉(沼田市):赤城山の神が日光・男体山の神と争って矢傷を負い、地に刺した矢から湧いた湯で傷を癒して相手を追い返した。「追い神」が転じて「老神」になったと伝わる(沼田市・老神温泉観光協会による)。 → 老神温泉 満洲東明館

川場温泉(川場村):日光へ向かう途中の弘法大師が、旅の老婆をいたわって杖で地を突くと湯が湧いた、と悠湯里庵の脱衣所の木札に書かれていた。 → 川場温泉 悠湯里庵 日帰り入浴

四万温泉(中之条町):永延3年(989年)、碓氷貞光が神託を受けて「四万の病悩を治する霊泉」を授かった、というのが地名の由来と伝わる(四万温泉協会が紹介する開湯伝説のひとつで、坂上田村麻呂の説もある)。沢渡・四万などの歴史を泉質から追った記事もある。 → 群馬の硫酸塩泉 日帰り比較|歴史で辿る沢渡・四万・伊香保

まとめ|伝説を読んでから入ると、湯の順番に意味が出る

  • 草津は荒れた源泉地の改修、沢渡は腰掛石、川原湯は湯気の発見。3つの話は、それぞれ別の年のこととして伝わっている。
  • 沢渡と川原湯は、どちらも「草津のあとに入る湯」と呼ばれてきた。頼朝の伝説は、昔からの湯めぐりの順番と重なっている。
  • いま入るなら、草津=無料の白旗の湯、沢渡=300円の共同浴場(腰掛石は700円の龍鳴館)、川原湯=500円の王湯会館。
  • 3湯のあいだは車で30分前後から46分ほど。草津を起点にぐるりと回れる。

史実かどうかは分からない。それでも、説明板を読んでから湯に入ると、800年前から同じ順番でこの山道を湯に向かった人たちがいた、という想像がつく。吾妻の湯めぐりに、ひとつ筋が通る。

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よくある質問

Q. 源頼朝ゆかりの温泉は群馬のどこにある? A. この記事で取り上げているのは、吾妻郡の草津温泉(白旗源泉)、沢渡温泉、川原湯温泉の3か所です。草津は荒れた源泉地を改修して入浴した話、沢渡は草津のあとに入浴して腰かけた石が残る話、川原湯は狩りの途中で湯気を見つけて掘り当てた話です。どれも伝承で、史実として確かめられたものではありません。

Q. 頼朝の腰掛石はどこで見られる? A. 沢渡温泉の旅館・龍鳴館の館内、浴室入口の近くに置かれています。日帰り入浴(700円)で入館して見られますが、掃除の都合で受付が午後からになる日があるので、事前に電話(0279-66-2221)で確認すると確実です。草津・湯畑の説明板(草津町教育委員会・草津温泉観光協会)には、腰掛石の記述はありません。

Q. 草津の「御座の湯」と「白旗の湯」の関係は? A. 湯畑の説明板によると、頼朝が入浴して以来この湯は「御座の湯」と呼ばれ、明治二十年に「白旗の湯」と改称されました。いま白旗源泉の湯に入れるのは無料の共同浴場「白旗の湯」です。湯畑にある有料外湯「御座之湯」の湯は湯畑源泉と万代鉱源泉で、白旗源泉ではありません。

Q. 草津・沢渡・川原湯の3湯は1日で回れる? A. 車なら回れます。Googleマップの所要時間は、草津温泉 湯畑から沢渡温泉 共同浴場まで約46分、沢渡から川原湯温泉 王湯まで約30分、王湯から湯畑まで約29分でした(2026年9月・通常の交通量)。王湯会館は最終受付が17時30分なので、夕方に遅れないよう順番を組むのがコツです。冬は積雪や凍結で時間が変わります。

Q. 沢渡と草津で頼朝の来た年が違うのはなぜ? A. 沢渡の説明板は建久二年(1191年)の浅間山麓の小手調べの狩り、草津の説明板は建久四年(1193年)の浅間山六里ヶ原の巻狩の話として伝えています。どちらも伝承で、どちらが正しいかを決める資料を、私は持っていません。この記事では両方をそのまま並べています。

基本データ表

項目白旗の湯(草津温泉)沢渡温泉 共同浴場龍鳴館(沢渡温泉)王湯会館(川原湯温泉)
所在地群馬県吾妻郡草津町(湯畑脇)群馬県吾妻郡中之条町大字上沢渡2310群馬県吾妻郡中之条町大字上沢渡2317-1群馬県吾妻郡長野原町川原湯
入浴料無料大人300円・小学生200円700円大人500円・小学生以下300円
時間8:00〜23:00(清掃時間を除く)9:00〜20:30(入浴2時間以内)日帰りの受付は電話で確認10:00〜18:00(最終受付17:30)
休み――不定休毎月第3木曜・1/1〜1/3・1/20
頼朝ゆかり白旗源泉(旧「御座の湯」)草津のなおし湯・仕上げ湯頼朝公の腰掛石頼朝が湯気を見つけた湯・笹竜胆の紋
泉質酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉同左(沢渡温泉の源泉)含硫黄-カルシウム・ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉
湯づかい―源泉かけ流し循環利用あり(館内掲示)加水のみ(加温・循環・消毒なし/浴室掲示)
電話―0279-66-28410279-66-22210279-83-2591(当日の営業確認)

※料金・時間は2026年9月時点。

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