
日曜の午後、沼田市薄根町。地蔵温泉 ゆに〜いく(ゆにーいく)に、13時の開店に合わせて入った。塩サウナが土日祝だけ動くと聞いていたので、日曜を狙って来ている。
サウナ目当てだった。ところが帰り際にいちばん引っかかっていたのは、サウナではなく湯の作り方のほうだった。
- ドライサウナは体感93℃・2段・テレビあり。塩サウナ(温度計45℃)は土日祝のみ
- 水風呂は大人2人で満員になる狭さ。外気浴はベッド型チェア4台+チェア2台
- 源泉は51.0℃の高温泉。それを熱交換で冷まして浴槽に入れている
- 食事の提供開始時刻は日によって変わる(この日は17:00)。昼に来るなら飯は外で済ませておく
- 洗い場にミラブルプラス2台・炭酸シャワー2台
料金・営業情報は2026年8月時点(店内掲示・現地確認)。
基本データ|料金・営業時間・定休日・支払い方法
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | 地蔵温泉 ゆに〜いく |
| 所在地 | 群馬県沼田市薄根町3435 |
| 営業時間 | 13:00〜22:00(最終入館21:00) |
| 定休日 | 水曜日(祝日の場合は翌日) |
| 入浴料 | この日は1,100円(繁忙期の特別料金。通常は大人850円・土日祝1,000円) |
| 支払い | 現金(この日は現金で支払い。カード・電子マネーの可否は未確認) |
| 滞在時間 | 3時間まで。飲食をオーダーすると4時間に延長(以降30分ごとに100円) |
| 源泉名 | 地蔵の湯 |
| 泉質 | ナトリウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性高温泉) |
| 運営 | 株式会社イノゼフ |
13時開店というのが、この施設のかなり特殊なところだ。朝から動く日帰り温泉のつもりで行くと、駐車場で待つことになる。

サウナ|ドライは体感93℃・塩サウナ45℃・水風呂は大人2人で満員
ドライサウナは体感で93℃ほど。2段構成で、詰めて10人入れるかどうかの広さ。テレビが付いている。
塩サウナはこの日、温度計が45℃を指していた。こちらはテレビなし。土日祝のみの営業なので、平日に行くと入れない。日曜を選んだのはこれが理由だった。
水風呂は体感20℃弱。ただし大人2人しか入れない。サウナ室が10人規模なのに対して水風呂がこの容量なので、混む時間帯は順番待ちが発生する構造になっている。この日は日曜の午後でそれなりに賑わっていて、そこは実際に気になった。
外気浴はベッド型のチェアが4台、普通のチェアが2台。合計6席。ドライサウナが10人規模なのに6席では足りないように見えるが、水風呂が2人ずつしか回らないので、実際に椅子で待たされることはなかった。


ロウリュはこの日もやっていた。黒板に「アウフグース ロウリュウ 本日開催」と出ていて、回数は男性5回・女性3回。隣に8月のカレンダーが貼り出されていて、日ごとに実施時刻が決まっている。「当館スタッフが行いますので温かい目で見守って下さい」との但し書き付きだ。
ただしこの日は時間が合わず体験できなかった。やっていなかったのではなく、こちらの都合である。次回の宿題にしておく。
この湯は51℃を熱交換で冷ましている
ここからが本題になる。

掲示の温泉分析書によると、源泉「地蔵の湯」の泉温は51.0℃。湧出量32.5L/分の動力揚湯で、pHは8.4。分析は平成29年10月に群馬県薬剤師会が実施している。
51℃はそのままでは入れない。普通なら水で薄めて温度を下げる。ところが利用状況の掲示にはこう書いてある。

加温の状況:適した温度を保つ為、温泉成分を損なわない様熱交換をしています
水で薄めるのではなく、熱だけを別の系に移して温度を下げるということだ。公式が露天の「ぬる湯」を告知した際にも「源泉は100%そのままに、加水せずに温度だけを下げています」と書いており、加温欄の記述と一致する。
ただしこれは加温欄が言っていることであって、この施設が加水を一切しないという意味ではない。その話は次の節でする。
この日の体感は内湯が42℃、露天が40℃。露天は夏季の「ぬる湯」設定だ。黒板には「男湯/女湯 露天風呂 ぬる湯にします」に続けて「暑い日が続いているので」「38度〜39度台」と書かれていた。体感の40℃は掲示の設定より少し高いが、狙って下げている温度だということが分かる。40℃なら長く浸かっていられる。
「源泉かけ流し」とは書かない理由
このブログの名前は「群馬の源泉かけ流し日記」である。だからこそ、ここは正確に書いておきたい。
利用状況の掲示は5項目とも埋まっていて、逐語ではこうなっている。
| 項目 | 掲示の文言 |
|---|---|
| 加水の状況 | 源泉の温度又はpH値により加水する場合があります |
| 加温の状況 | 適した温度を保つ為、温泉成分を損なわない様熱交換をしています |
| 循環・ろ過状況 | 衛生管理・熱交換利用の為、循環ろ過装置を使用しながら掛流しをしています |
| 入浴剤の有無 | 使用しておりません |
| 消毒剤の有無 | 衛生管理及び条例の基準を満たす為、塩素系薬剤を必要最小限にて使用しています |
循環ろ過装置を使用しながらの掛け流しであり、塩素系薬剤も使う。だからこの湯を「源泉かけ流し」と一言でまとめることはできない。掲示がここまで具体的に書いているのだから、こちらが勝手に単純化する筋合いもない。
前の節で「熱交換で温度を下げている」と書いたが、その掲示のすぐ上には「源泉の温度又はpH値により加水する場合があります」とも書いてある。つまり加水をしないと宣言しているわけではない。掲示から読み取れるのは「温度を下げる手段として熱交換を使っている」ことまでで、加水の頻度も条件も書かれていない。掲示に書いていないことは、こちらも書かないでおく。
ただし「塩素を使っている」と「塩素が匂う」は別の話だ。掲示の文言は必要最小限である。実際、湯からは温泉の香りがして、塩素の匂いは感じなかった。使っていないのではなく、匂いに出ない量に留めているということだろう。
ついでに書いておくと、この湯はいわゆる硫黄臭とは無縁だ。分析書の遊離硫化水素は0.0mg、遊離二酸化炭素も0.0mg。香りの正体を分析書から言い当てることはできない——分析書は溶存成分の定量であって、香気成分の分析ではないからだ。それでも「何の香りでないか」は数字で言える。
泉質と成分|溶存物質4.15g/kgの塩化物泉
分析書の主要な数値を並べておく。
- 泉質:ナトリウム-塩化物温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
- 泉温 51.0℃/pH 8.4/湧出量 32.5L/分(動力揚湯)
- ナトリウムイオン 1,279mg(80.01mval%)/カルシウムイオン 273mg
- 塩化物イオン 2,320mg(93.96mval%)/硫酸イオン 177mg
- メタけい酸 37.3mg/メタほう酸 28.5mg
- 溶存物質 4.15g/kg/成分総計 4.15g/kg
塩化物イオンが陰イオン当量の94%を占める、素直な塩化物泉である。掲示の分析書は「鉱泉分析法指針による分析成績」と題されている。その指針でいう療養泉の基準(溶存物質1.0g/kg以上)を、4.15g/kgは大きく超えている。
群馬の湯をpHと溶存物質で並べた泉質比較データにも、この地蔵の湯を加えた。
洗い場にミラブルプラスが2台ある
これは事前に把握できていなかった収穫だった。ネット上の情報では2023年の口コミが1件あるだけで、現存するのかどうかも分からなかった設備である。実際に行ってみたら、機種はミラブルプラスで、しかも2台あった。炭酸シャワーも2台。
シャワーヘッドは家に導入すると数万円かかる買い物で、しかも実物を試せる場所がほとんどない。入浴料だけで試せるというのは、体感としてかなり貴重だ。
ちなみに自宅ではこのミラブルプラスを4年使い、後継機に買い替えた。その顛末と実機比較はミラブルEx実機レビューに書いた。買う前に試したい人にはここの洗い場が近道だ。
食事は「本日の」黒板を見るしかない

もうひとつ、行く前に知っておいたほうがいいのが食事の時間だった。
入口の黒板にはこう書いてある。
本日の お食事の提供は 17:00 です。
ジェラート・ドリンク・アルコール 13:00〜 お受けいたします。
問題は、この「17:00」が差し替え式のプレートになっていることだ。つまり日によって変わる。

しかも館内のカフェ入口には、別にこういう掲示が出ている。
カフェ営業時間【土日祝日】
16:00 〜20:45(ラストオーダー)
ジェラート&ドリンクは21:30まで承ります
訪れたのは日曜、つまり掲示のいう「土日祝日」そのものである。掲示は16時と言い、当日の黒板は17時と言う。同じ施設が、同じ日について1時間ずれた案内を出している。
事前にネットで調べた限りでも「16時から」という情報が複数出てきていた。それも、誰かが訪れた日の黒板か、この掲示を写したものだったのだろう。どちらも嘘ではないが、行った日に何時から食べられるかは教えてくれない。
結論として、昼にこの施設へ行くなら食事は外で先に済ませておくのが安全である。13時から頼めるのはジェラート・ドリンク・アルコールだけ。私はこの日、同じ薄根町にあるパスタ屋(谷川のパスタ エルベ)で先に昼を食べてから来た。結果的にそれが正解だった。

ややこしいので整理しておく。掲示の16時はフードの営業時間、黒板の13時はジェラート・ドリンク類の受付開始で、指しているものが違う。食い違っているのはフードの開始時刻だけ——掲示の16時と、当日の黒板の17時である。
ジェラートやドリンクは13時から頼めるので、カフェの席を使うこと自体は開店直後からできる。
温泉とセットで回るなら
そのエルベと同じ町内なので、昼はパスタ、午後は湯とサウナという組み方がそのまま成立する。車ならすぐの位置関係で、この日の私がまさにその動線だった。
沼田市内には家族風呂のある日帰り温泉もあり、国道沿いに出ればトマトラーメンの町中華や無化調の白湯ラーメンもある。温泉とサウナのあとに何を食べるかで、一日の組み方が決まる町だ。
同じ沼田市内の白沢町には、とんかつ店が点在する「上州沼田とんかつ街道」もある。その一軒とんかつ金重では三元豚ロースカツ定食を食べた。メニューと食べ方は別記事にまとめてある。
まとめ|サウナ目当てで行って、湯に感心して帰る
サウナの設備そのものは、突出して尖っているわけではない。ドライは体感93℃・塩サウナは温度計45℃・水風呂は体感20℃弱という構成は、群馬の日帰りサウナ温泉として標準的な範囲に収まる。水風呂が大人2人で満員になるのは、混む時間帯には確実に効いてくる弱点だ。
それでも印象に残ったのは、51℃の源泉を熱交換で冷ましているという一点だった。循環ろ過も塩素も使う施設だが、湯の温度を下げる方法にだけは手をかけている。湯に浸かっているだけでは絶対に気づかない部分で、掲示を読んでしまうと湯の見え方が変わる。
塩サウナを狙うなら土日祝。食事も目当てなら当日の黒板を見てから予定を立てること。この2つを押さえておけば、あとは13時から湯に浸かるだけである。
地蔵温泉ゆに〜いくのよくある質問(FAQ)
Q. 地蔵温泉ゆに〜いくの営業時間と定休日は?
A. 営業時間は13時から22時まで(最終入館21時)で、定休日は水曜日です。祝日の場合は翌日が休みになります。開店が13時なので、午前中は営業していません。
Q. 塩サウナはいつ入れますか?
A. 塩サウナは土日祝のみの営業です。平日は入れません。2026年8月の訪問時は温度計が45℃を指しており、テレビはありませんでした。
Q. 水風呂の広さと温度は?
A. 2026年8月の訪問時の体感で20℃弱、大人2人が入るとほぼ満員になる広さでした。ドライサウナが10人規模なので、混雑時は順番待ちが出ることがあります。
Q. 食事は何時から食べられますか?
A. 提供開始時刻は日によって変わり、入口の黒板に差し替え式のプレートで掲示されています。2026年8月の訪問日は17時からでした。ジェラート・ドリンク・アルコールは13時から注文できます。
Q. ゆに〜いくの湯は源泉かけ流しですか?
A. 温泉利用状況の掲示によると「衛生管理・熱交換利用の為、循環ろ過装置を使用しながら掛流しをしています」とあり、循環ろ過装置を併用しています。消毒についても「塩素系薬剤を必要最小限にて使用しています」と掲示されています。



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