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せせらぎの湯 倉渕|相間川と同じ源泉で長湯できる730円

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倉渕町総合福祉センターの入口。「温泉入浴開館中」の立て看板
倉渕町総合福祉センターの入口。「温泉入浴開館中」の立て看板

土曜の午前、雨の倉渕。開館直後のせせらぎの湯に入った。

この湯の面白さは、湯そのものより先に、書類で始まる。源泉名「くらぶち相間川温泉 せせらぎの湯」——先日書いた相間川温泉ふれあい館とまったく同じ源泉だ。同じ湯を引いて、湯づかいだけが違う。そして体感も違った。

  • 高崎市社会福祉協議会が運営する公営の日帰り温泉(倉渕福祉センター内)
  • 源泉はふれあい館と同一。分析値がそっくり重なる溶存物質23g/kg超の強塩温泉(塩分がきわめて濃い区分の温泉)
  • こちらはろ過装置を使っていない(ふれあい館は循環)
  • 市外730円・時間制なし。長湯できる

価格・営業情報は2026年8月時点(受付の掲示・現地確認より)。

「同じ源泉」の証拠は休憩室に貼ってある

休憩スペースに掲示された温泉分析書の原本と別表
休憩スペースに掲示された温泉分析書の原本と別表

休憩スペースの壁に、温泉分析書の原本がそのまま貼ってある。源泉名および湧出地の欄にこうある。「くらぶち相間川温泉(源泉名:せせらぎの湯) 群馬県高崎市倉渕町岩氷字上野15 湧出」。

この地番は、ふれあい館の館内に額装されていた平成8年の温泉利用許可証の湧出地と同じだ。せせらぎの湯が立つのは倉渕町岩氷。つまり源泉はこの施設のある岩氷に湧いていて、水沼のふれあい館へは引かれている。ふれあい館の記事で「いまも同じかどうかは分からない」と宙吊りにした疑問が、この一枚で埋まった。

分析書によれば湧出量は毎分69.2L(動力揚湯)。泉温62.6℃、pH6.8、溶存物質23.14g/kg。ナトリウム・カルシウム-塩化物強塩温泉(高張性中性高温泉)。分析値は、ふれあい館で写した掲示と全項目が一致する(分析はどちらも平成31年)。

湯づかいが違う|「ろ過装置は、使用していません」

脱衣所前の温泉成分等掲示表から、温泉法の利用状況欄を逐語で引く。

  • 加水:「源泉温度が高いため、加水をしています。」
  • 加温:「入浴に適した温度に保つため、加温しています。」
  • ろ過:「ろ過装置は、使用していません。」
  • 入浴剤:「使用していません。」
  • 消毒:「衛生管理のため、塩素系薬剤を使用しています。」

ふれあい館の掲示は「循環を行っております。かけ流しだけでは浴槽に温泉成分が沈殿し淀みます」だった。同じ分析値の原水を受け取って、片方は循環を選び、片方はろ過装置を使わない(掲示の項目名も「循環の状況」「ろ過の状況」と施設ごとに違うので、まったく同じ土俵の比較ではないことは断っておく)。溶存物質23g/kgの湯をどう浴槽に収めるかという同じ問いに、2つの施設が別の答えを出している。源泉かけ流しではない(加水・加温・塩素あり)が、この対比はかけ流しかどうかより面白い。

浴室|茶褐色は薄め、そのぶん長湯できる

内湯のイメージイラスト(浴室は撮影していないため、資料を参考に起こしたもの)
内湯のイメージイラスト(浴室は撮影していないため、資料を参考に起こしたもの)

浴室は和風と洋風の2系統があり、男女週替わりで入れ替わる。この日の男湯は和風側だった。

湯は茶褐色。ただし、ふれあい館で見た濃い茶褐色より明らかに薄い。鼻を近づけると、やや油の匂いがする。分析書の知覚的試験にも「鉱物油臭有り」とあるから、この匂いは源泉由来だ。

露天風呂のイメージイラスト(同)
露天風呂のイメージイラスト(同)

この日の和風側の露天は岩風呂だった。脱衣所前の表示では、湯温は室内風呂41.5℃・露天風呂41.5℃。ふれあい館が「7分以上は入らないでください」と掲示する攻めの湯だったのに対して、こちらは浴槽ではゆっくり長湯できる湯になっている。加水の量が多いのか、浴槽での濃さの体感がまるで違う。

とはいえ油断は禁物で、脱衣所前には「長湯に注意!この温泉は塩化物泉です。”よくあたたまります”」として、体調に不安がある方や病み上がりの方は入浴を避けるよう促す掲示もある。長湯できる湯と、長湯してよい体調かは別の話だ。

同じ源泉の湯を、7分で切り上げる濃さで浴びるか、時間を気にせず浸かれる濃さでゆっくり浴びるか。倉渕は同じ町内に、その両方が揃っている。

館内|食堂なし・持ち込み可・時間制なし

広い休憩室。マッサージチェアと売店の棚
広い休憩室。マッサージチェアと売店の棚

料金は時間制なし(入湯税込)。高崎市民320円、市外730円。福祉センターの施設で、食堂はない。かわりに飲食物の持ち込みができて、広い休憩室が使える。この日の開館直後は8人ほどで、高齢の方が多かった。地元の日常の湯という空気だ。

男湯・女湯ののれん。「本日の閉館時間は、午後8時です」
男湯・女湯ののれん。「本日の閉館時間は、午後8時です」

営業は火〜金が10:00〜17:00、土日祝は10:00〜20:00(受付は終了30分前まで)。月曜定休(祝日は営業)で、年末年始も休む。土日のほうが長く開いているのは、日帰り温泉としてはありがたい設計だと思う。

適応症は掲示の別表より

現地掲示の温泉分析書別表(浴用)では、泉質別適応症としてきりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症が挙げられている(環境省基準・泉質別禁忌症は該当項目なし)。脱衣所前には「入浴後、肌に塩分がついて発汗を抑えるので保温効果が高く、よくあたたまる温泉です」という施設の注釈もあった。よくあたたまる、は強塩泉の実感としてそのとおりだった。

倉渕で回る動線

同一源泉の比較元、相間川温泉ふれあい館は同じ倉渕町内にある。昼は肴と定食 みやこでさんま定食という手もある(相間川からみやこへの動線は別の日に回った)。倉渕のさらに奥には、群馬唯一級の含鉄泉はまゆう山荘もある。高崎市街へ下りる帰り道なら、上豊岡町の魚平で刺身を買って帰る手もある。

まとめ

730円で時間制なし、23g/kgの強塩泉に長湯できて、広間で持ち込みの茶を飲める。派手さはないが、倉渕の湯の「日常側の答え」として過不足がない。

そして何より、ふれあい館とセットで入ると意味が変わる。同じ源泉の湯が、湯づかいひとつでここまで別の湯になる——分析書の数字が同じだからこそ、違いの正体が湯づかいだと分かる。時間制なしの施設なのに、次の湯を控えて早々に上がってしまったのが、今回いちばんの反省である。

▼ 倉渕町は高崎市|ふるさと納税で高崎の返礼品を

せせらぎの湯のある倉渕町は、2006年に高崎市へ編入された地域です。高崎市のふるさと納税返礼品には、地元の農産物や加工品が並びます。

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▶ 車なしで行く群馬の日帰り温泉|電車・バスで源泉かけ流し(この湯をバス停「倉渕福祉センター」からの行き方つきで収録)

よくある質問

Q. せせらぎの湯の料金と営業時間は? A. 高崎市民320円・市外730円(中学生以上・入湯税込・時間制なし。市民の65歳以上は200円)です。火〜金は10時〜17時、土日祝は10時〜20時で、受付は終了30分前まで。月曜(祝日の場合は営業)と年末年始が休みです(2026年8月時点・受付掲示より)。

Q. 相間川温泉ふれあい館と同じお湯ですか? A. 源泉は同じ「くらぶち相間川温泉 せせらぎの湯」です。ただし湯づかいが異なり、ふれあい館は循環、せせらぎの湯はろ過装置を使用していません(いずれも現地掲示より)。私の体感では、せせらぎの湯のほうが薄めで長湯向きでした。

Q. 食事はできますか? A. 食堂はありませんが、飲食物の持ち込みができ、広い休憩室が使えます(現地掲示より)。

基本データ

項目内容
施設名せせらぎの湯(高崎市倉渕福祉センター)
運営高崎市社会福祉協議会
所在地群馬県高崎市倉渕町岩氷19-1
営業時間火〜金 10:00〜17:00/土日祝 10:00〜20:00(受付は終了30分前まで)
定休日月曜(祝日の場合は営業)・年末年始
料金高崎市民320円・市外730円(中学生以上・入湯税込・時間制なし)。こども・65歳以上・障害者区分あり
支払い現金のみ(受付で確認)
駐車場敷地内にあり(台数多め)
泉質ナトリウム・カルシウム-塩化物強塩温泉(高張性中性高温泉)
源泉くらぶち相間川温泉 せせらぎの湯(湧出地=倉渕町岩氷字上野15・分析書原本より)
風呂和風・洋風の2系統を男女週替わりで交代
公式https://takasaki-shakyo.or.jp/src/jigyo/seseraginoyu.htm

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